もとまち こどもマルシェ ~マーケティングで学ぶお店の『価値』の伝え方~
開校日:2022年10月29日・11月12日・19日
■内容
「もとまちこどもマルシェ」~マーケティングで学ぶ売れるお店のつくり方~
■講師
神戸学院大学 経済学部 准教授 木暮 衣里
大丸神戸店 営業推進部CS企画担当 太田 陽子
老祥記 専務取締役(四代目) 曹 祐仁
「もとまちこどもマルシェ」は、マーケティングの学びと大丸神戸店によるおもてなしの心、商品を介して地域をつなぐことを目的に2019年からスタートした好評企画です。昨年度より神戸・南京町で愛され続けている「元祖・豚饅」を生み出した株式会社老祥記の特別協力を得て、地域の歴史や商品づくりと販売を通して老祥記が大切にしていることを学び、商品の魅力(価値)をどのようにしたらお客さまに感じていただけるかを、ワークショップを通して考えました。
今回も異国文化拠点のひとつである「南京町」で愛され続けている老祥記と連携企画し、「豚饅頭」に秘められた物語を通して神戸・南京町の歴史と『元祖・豚饅頭』のおいしさの秘密を学び、「商品研究」を行いました。また、百貨店(神戸大丸店)の接客(おもてなしのこころ)を学び、商品の魅力(価値)をどのようにしたらお客さまに感じていただけるかマーケティングの手法で考えました。"大丸神戸店のこども店員"として、兵庫・神戸にゆかりのある具材を使った2種類の「オリジナル豚まん」の販売体験にも挑戦しました。
初日は老祥記四代目の曹祐仁さんが、神戸や南京町の歴史と共に「老祥記」がどのようにして誕生したかを説明。時代の変化や震災を経験した「神戸」と共に歩み、今の「老祥記」があることを伝え、伝統を守るために大切にしている「味」「人」そして「未来」について語りました。さらに、豚饅頭づくりを体験し、実際販売する商品を試食。今回の豚まんは、2022年5月~6月に大丸神戸店のHP上で、「オリジナル豚まんで"兵庫・神戸"の地域をつなぐ」をテーマに、兵庫・神戸にゆかりのある具材の一般公募し寄せられたアイデアの中から、2種類の具材「タコ(明石産/淡路島産)」「黒枝豆(丹波産)」を採用し老祥記が開発したものです。
試食を終え、販売する価格を子どもたちが考えました。商品は、2種類のオリジナル豚まんに老祥記の豚饅頭を加えた3個入のセットです。「材料費」「間接経費」「利益」そしてお客様の気持ちと商品の価値を考えながらチームで相談し、何度も協議を重ねた結果、販売価格が「450円」に決定しました 。
第2回目、木暮准教授による前回の振り返りからワークショップが始まりました。第1回目に学んだ、地域(神戸や南京町)やお店(老祥記)、販売する「もとまちこどもマルシェ オリジナル豚まん」を試食して感じたことを踏まえ、商品のPR方法を考えました。
また、大丸神戸店営業推進部CS企画担当の太田陽子さんから「百貨店のおもてなしのこころ」を学びました。大丸の接客の3大行動である「笑顔」「挨拶」「大きな声」が大切であると説明を受け、実際にロールプレイを行いました。お客様に喜んでもらい、さらに豚まんの美味しさを伝えるためには自分たちの接客が重要であることを身をもって実感しました。
最後に事前告知用・当日投影用のPR動画の撮影を行いました。カメラの前で少し緊張した様子の子どもたちでしたが、自分たちが一生懸命考えたアピールポイントの説明を何度も練習して撮影に臨みました。「お客様に喜んでもらいたい!」という強い気持ちのこもった動画を製作することができました。
第3回目となる11月19日は、経済学部木暮ゼミ2年次生6人のサポートを受けながら、一日限定で"大丸神戸店のこども定員"として商品販売に挑戦。
オープンと共に多くのお客さんが来場し、子どもたちの「いらしゃいませ」 「もとまちこどもマルシェと老祥記とのコラボショップです!」という元気な声が響きました。
予定していた200セットは、15時の販売終了前に全て完売。ショップ前に全員が並び、声を揃えてお客さんに完売のお礼を伝えました。お客さんは、「タコと黒枝豆の豚まん。どんな味かとても楽しみです」と話していました。