古くから宇治茶を栽培し、良質なお茶を生み出す名産地で2017年4月にオープン。昔田んぼだった平地が道の駅に。「トンネルを掘って出た土を使って土地を作ったらどうだ？」と、当時の村長が言い出したのがきっかけ。京都から三重県伊賀市へ向かう国道沿いの交通の要所。メディアで多数取り上げられ、今では平日でも人で賑わう道の駅に。2024年、雑誌社主催の「道の駅最強ランキング」で全国1位に輝く。

森本さんは南山城村で生まれ育ち、高校を卒業後、南山城村役場に就職。
2010年のある日、村長から「村を活性化したい」と、魅力ある村づくり事業を任されます。当時、廃校になった小学校で土日のカフェを運営し、宇治茶で紅茶を作るなど、新しい活動に取り組んでいたことから白羽の矢が。高齢化や人口減少、農家の後継者問題などがある中で、村人が生きていくしくみを作ることが必要と考え、道の駅の設立を決意します。

2010年当時の道の駅で、地元資本による運営で成功を収めていたのが、高知県の〈四万十とおわ〉でした。〈四万十とおわ〉を一躍有名にした管理会社である〈四万十ドラマ〉に頼み、森本さんは役所の職員として見学に行きます。そこで後に師匠と仰ぐことになる社長から言われたことは、「役所の職員に何ができる」でした。「必死になってやれ。役所をやめたら教えてやる」。森本さんは「辞めます」と即答し、後に現在の会社を設立。〈四万十ドラマ〉から運営のノウハウを学んでいきます。

「どんな道の駅にしたいか？」。開業までに4年間にわたって開催されたワークショップでは、道の駅のコンセプトから商品開発、デザインまで、村のみんなの意見を交換し合い決定しました。「お茶しかないのに、何ができる」という声もありましたが、森本さんは、お茶しかないからこそ茶どころにふさわしい、お茶を極めた商品を販売する道の駅にしたいという思いがありました。上質のお茶は価格が高く、抹茶を使ったスイーツも値段が高めになってしまいます。「道の駅で販売するには値段が高いのでは」といわれても、森本さんは適正価格で売ることにこだわりました。いいものは売れるはず。お茶の品質に自信があったからです。

ずっと「自分たちはお茶を作ることしかできない」と思っていた茶農家さんたち。森本さんは、売り方がわからない茶農家さんたちに、売るしくみを作ってあげることが大切だと考えました。各地で開催されるお茶のイベントや百貨店の催事に茶農家さんたちと一緒に出掛け、販売を経験します。品質のよいお茶やスイーツはイベントでも大好評で、さまざまなメディアでもとりあげられることに。「お茶は売れる」と村人たちの自信につながり、道の駅への期待と協力体制が生まれていきました。

現在、みなみやましろ村の道の駅では特産のお茶や地元でとれた野菜を販売するほか、抹茶を使ったスイーツも数多く登場し、注目を浴びています。ワークショップで意見を出し合ったことが生かされ、今までに「村抹茶ソフトクリーム」をはじめ「むらちゃパウンドケーキ」や「むらちゃプリン」、「むらちゃショコラテリーヌ」など、村のお茶で作ったさまざまなスイーツを生み出しています。専門家に頼らず、すべてのレシピを村人たちで考えました。使っているお茶の品種は、南山城村産の香りのよい春摘みの「おくみどり」1種類。緑がきれいで色が濃く、お菓子に使うのに最適な品種です。どれも一度食べたら忘れられない、抹茶を限界まで練り込んだ濃厚な味わい。上質なお茶があってこそ生まれる、とびきり贅沢なおいしさです。

抹茶スイーツの人気商品「むらちゃショコラテリーヌ」、「むらちゃパウンドケーキ 抹茶・ほうじ茶のセット」「むらちゃプリン6個セット」に加え、京都・山城地方のねぎをふんだんに使った、ねぎ農家特製「ねぎに恋するコロッケ」もご用意しました。
道の駅でもすぐに売り切れてしまう人気の品々をお取り寄せできるこの機会に、ぜひお買い求めください。

８月１日（木）午前10時販売開始