生産量日本一の五條市から
今が最盛期の「富有柿」を!
〈農悠舎王隠堂〉代表取締役 王隠堂 誠海氏
〈パンドラファームグループ〉代表取締役 和田 宗隆氏
奈良県五條市西吉野町。「奥大和」と呼ばれる地域で、食の安心・安全と農村の活性化を図る農業法人〈農悠舎〉と生産者・消費者をつなぐ地域共同事業センター〈パンドラファーム〉。高齢化や過疎化など課題の多い中、「食」と「農」に関する事業や活動に取り組み、奥大和の魅力を発信し続けている。
薬草の大産地から、柿栽培へ。
流通の発達とともに名産品に。
ぐるりと山に囲まれた奈良県。中でも「奥大和」と呼ばれる南部・東部地域は、昔ながらの伝統的な暮らしの風習や文化が豊かな地域です。その昔、歩くことでしか移動手段がなかった山深い土地では、漢方薬のもととなる薬草栽培が多く行われていました。干した薬草を背負い、大阪へと売りに行っていたそうです。大正時代になると、岐阜発祥の柿が当時の西吉野村へ持ち込まれ、植え付けが始まりました。
戦後、柿を主とした畑を造成。水はけがよく、日当たりも良い畑が次々とできたそう。また同時に道の整備が進み流通も発達。
市町村別の収穫量では日本一を誇る柿の名産地となりました。
自立しつつ、支え合う。
奥大和は恵みの宝庫!
1970年代頃。好景気に湧く日本の都市部では、キズのない農産物が好まれるようになり、農家では農薬や化学肥料などを使うように。
「このままでは、農家も山もあぶない!」と王隠堂さんは立ちあがりました。「豊かな土壌を守る」ため、「安心・安全な農産物」を作るために「有機農業」をスタート、さらに生産者から消費者のもとへ直接届ける「産地事業」をはじめました。「ここ西吉野町をはじめとする紀伊半島には小さい集落がたくさんあり、それぞれが農業をしながら暮らしています。これを集めるとものすごい大産地になるわけです」「紀伊半島の場所によって、採れるものもそれぞれ。適地適作です。それぞれの地域が自立しながら、共同化したんです」と語る和田さんと王隠堂さん。それが農業法人〈農悠舎王隠堂〉であり、その後設立された〈パンドラファームグループ〉です。
自分たちで企画し、販売・提供。
これからの時代を見据えた“新しさ”。
農業者の高齢化、地域の過疎化、異常気象など、集落には課題がたくさん。「いま仕事をどんどん若者たちに引き継ぎ中です。我々の平均年齢は64歳。これを25%若返らせるのが目標です」と語る王隠堂さん。この地域や文化を残すため、時代に合わせた「魅力ある産地づくり」にも精力的です。南北朝時代に姓を授かったという王隠堂さんが住んでいた築150余年の邸宅をいかした「古民家レストラン」や、柿山の頂上に放置されていた農地を有効活用し作りあげた「グランピング施設」。地元生まれの若者や移住者たちが関わり生まれた、新しい取り組みの数々。「もっと仲間が増やせるよう、魅力ある土地作りへどんどんチャレンジして」と王隠堂さん、和田さんは言います。 安心・安全で、おいしさにもこだわった農産物を、土地の料理として食べてもらったり、自然豊かな里山の空気に触れてもらったりすることで、地域と都市につながりが生まれます。〈農悠舎王隠堂〉は、年長者と若者、里山と都市をつなぐ“パイプ役”も担っているのです。
奥大和の魅力を伝えるために。
自慢の柿を届けます。
今回、美味テッドで販売するのは、関西で人気の高い甘柿「富有柿」です。標高約300m。傾斜も急な柿山で、2月のまだ寒い内に太陽の光が十分当たるよう剪定をし、春になれば、栄養がいき届くよう1枝に1個の花芽だけを残す「摘蕾(てきらい)」という作業を行うなど、王隠堂さんが目を光らせ、手塩にかけ育てた「富有柿」をご用意。昼夜の寒暖差により、鮮やかに色づいた大玉の富有柿。奥大和の美味をこの機会に味わってみてください。
大丸松坂屋オンラインストアで
11月1日(金)から数量限定発売!
収穫がはじまり、いま旬を迎えた「富有柿」。ずっしりと重みのある大玉のみを選りすぐり詰め合わせました。
甘みたっぷり、サクサクとした食感も心地よいおいしさを届けます。