カカオのおいしさを感じる、
ショコラティエならではの味わい。
〈CHOCOLATERIE TOKI〉ショコラトリー トキ
~シェフショコラティエ 時本祐司さん~
大学を卒業後、製菓の専門学校に通い基礎を学んだ後、ケーキ店に就職。パティシエとしてさまざまなお菓子づくりを経験したのち、
チョコレート専門店へ。2022年7月、大阪・池田市に〈ショコラトリー トキ〉をオープン。
チョコレート専門店ならではのお菓子作りで、地元の人に寄り添い、愛されるお店を目指しています。
「そうだ、お菓子を作ろう!」
初めてチャレンジしたのは“ういろう”。
時本さんにとって、初めてのお菓子作りは中学生の時。お菓子が好きな家族のために、作ってみようと思ったのがきっかけでした。オーブンレンジを新調した時についてきたメニュー本の中に“ういろう”があり、さっそくチャレンジ。
簡単にできておいしく、その後はパウンドケーキやクッキーを手作りし、家族の誕生日にはスポンジケーキも作るようになりました。
喜んでくれる家族の笑顔が、ずっと心に残っていました。
みんなが就活ムードの中、
「俺は製菓学校へ行く!!」
大学に進学し、周りが就職活動を始める頃、時本さんは就職活動に気乗りがしませんでした。経営学部の内容に興味が持てず、
大学を辞めたいと思ったことが何度かあったからです。そんな中、自分から興味を持って取り組んだお菓子作りが頭をよぎります。
「あの時、家族があんなに喜んでくれた。自分は、お菓子の道へ進もう」
製菓の専門学校で洋菓子、和菓子、パンの基礎を学び、フランス菓子のケーキ店に就職。そこで5年間修業します。分業制で、はじめは下準備ばかり。なかなか作らせてもらえない日々でしたが、がむしゃらに働いていたら、だんだん任せてもらえるように。ただ、チョコレート作りはトップ オブ トップのシェフにしか任されない高度なものでした。作業の補助をすることはありましたが、手の届かない憧れの分野でした。
「自分でやるしかない!」
ほぼ独学で試行錯誤の日々。
ケーキ店を退職後、インターネットで検索をしていると、大阪で当時はまだ珍しかったチョコレート専門店が目に留まりました。
ずっと憧れていたチョコレートを作りたいと自分からアピールし、働くことに。しかし先輩のシェフがすぐに辞めてしまい、独学でチョコレート作りを始めることになります。ボンボンショコラの場合、口に入れた時にとろけていくほど、やわらかくおいしいと感じますが、水分量が多いとヒビが入ったり、劣化しやすくなります。配合のバランスを一つ一つ確かめたり、素材に合うチョコレートの組み合わせを探したり、試行錯誤を繰り返し、一人で黙々とチョコを作る日々が続きました。
この人にはかなわない。
でも「チョコレート作りでは負けていない!」
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▲美しいチョコレートが並ぶ、お店のショーケース
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▲2024年大丸梅田店のバレンタイン催事に初出店
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▲ショコラティエが腕をふるったチーズケーキ
チョコレート専門店に入って8年。チョコレート作りの技術にも自信が持てた頃、時本さんは独立を決心します。
ちょうどその時、関東地方の人気ケーキ店から、手伝いに来てほしいと頼まれます。そこで働いていたのが自分と同い年の女性パティシエでした。彼女の仕事は、とにかく早くて綺麗。塗る、絞る、どれをとっても素晴らしく「これが一流の腕前か」と、衝撃を受けます。
落ち込みかけていた時本さんですが、チョコレート作りの技術は負けていませんでした。
独自に研究し、黙々とボンボンショコラを作っていた時本さんは、着実に実力をつけていたのです。
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今回お届けするのは、新作の『ベイクドカカオチーズケーキ』。生地にホワイトチョコレートと爽やかな酸味のあるカカオパルプピューレを練り込んだ、濃厚で深みのある味わいに仕上げています。生地の下に敷き込んだナッツとドライフルーツがアクセントになっており、ワインとの相性も抜群。食べた人が笑顔になる、幸せなトキを提供するお菓子をこれからも作っていきます。