Professional's Eyes
スタイルのある暮らし
大阪の第一線で活躍する方々と一緒に、生活を豊かにする視点、もの選びのコツに迫ります。館内の注目アイテム、心斎橋のお気に入りスポットをご紹介。心地よい暮らし、大阪のシビックプライドを求めて。
ARCHIVES11歳の時に芸能界に入り、大阪を拠点にテレビ、ラジオ、映画など幅広く活躍しているタレントの赤松悠実さん。野菜スペシャリスト、ナチュラルビューティスタイリストなどの資格も持つ彼女が、心もカラダも喜ぶ美しさを探しに、大丸心斎橋店を散策しました。
まず訪れたのは、本館7階・心斎橋ひとときテラスにある「フレーバーライフ」。このフロアには自然派コスメを揃えるショップが多く集まっています。
「オーガニックコスメや天然成分を使ったコスメやアロマを置いている店が多いフロアですので、そういうものに関心の高い方がよくいらっしゃいます」と店長の道下はるかさん。
「フレーバーライフ」は、アロマオイルなどの卸売をしている会社が、初の小売店を大丸心斎橋店のリニューアルオープンに合わせて出店。“あわただしい日々にも自然体でいられる時間を”がコンセプトの香りとハーブのお店です。
「すごい数のアロマオイルですね。なかなか手に入らないネロリの香りもある!行きつけのエステのエステティシャンもアロマテラピー検定の資格を持ってらっしゃるんですが、『ネロリはずっと切らしてる』って言ってました」と赤松さん。
その数100種類以上を揃えて、香りの指名買いで訪れるお客様も多いそうです。
マスク着用が必須の今、よく売れているのがアロママスクスプレー(1,320円 ※以下すべて税込価格)です。
「さっぱりしたミントのいい香り!リフレッシュできますね。アロマはリラックスにも元気にももっていってくれる環境を作れるので、自分の好きなナチュラルな香りを探すのがいいですね」
赤松さんが資格を持っているナチュラルビューティースタイリストは、公益社団法人 日本アロマ環境協会が認定しているので、香りについても詳しい赤松さん。自分なりのアロマとの付き合い方についても話してくれました。
「頭の中がいっぱいのときに、香りでスーッと誘導してもらうというか、香りに集中すると、ストレスで神経が高ぶっていたのが穏やかになるような。私はそういうときはミント系の香りでスキッとさせます。思考回路がすっとまっすぐ道をつくってくれる感じです」
「フレーバーライフ」には、ハワイアンハーブティーとハワイアンコーヒーがいただけるカフェがあり、かなり大きなアロエの木が印象的です。
「これすごい木ですね。グリーンのところと枯れたところの自然のグラデーションがすごい!生命を感じますね。オブジェかと思ったら本物だったんで。びっくりしました」と赤松さん。
数種類あるメニューの中から「Nohea〜ノヘア〜(440円)」をオーダー。ローズヒップをブレンドした赤い色のハーブティーです。
「ビタミンが入っていて、女性にうれしいハーブティーですね。女性は定期的にたくさんの出血があるので鉄分が不足しがち。ビタミンCと一緒に鉄分を取ると吸収効率がアップすると言われてるんですよね。私も日頃から栄養素を意識してローズヒップやビーツ、トマトなどを取り入れるようにしています。赤いものに惹かれるのは、血になってくれそうだから(笑)。このハーブティー、酸味があっておいしいです!」
ショップの中にあるとは思えない、ゆったりしたカフェでしばしのティータイムを終えて、次の店へ向かいます。
※2021年8月をもって閉店いたしました。
続いて訪れたのは、同じ心斎橋ひとときテラスにある「L:A BRUKET(ラ・ブルケット)」。スウェーデン発のオーガニックスキンケアブランドで、日本には3年前に上陸し、直営店はまだ全国に5店舗しかありません。
「パッケージがかわいいですね。北欧らしいデザインでシンプルだから、全部このブランドで揃えたくなります。プレゼントにもいいですよね」と赤松さん。
「ラ・ブルケット」は、もともとスウェーデン人の夫婦が2人で始めたブランド。奥様がもともと陶芸家で、自分がつくった石鹸入れに合うものがないというこだわりから、まずは石鹸をつくることからスタートしたそうです。
「スウェーデンの沿岸部で生まれたブランドなので、海の成分とか海藻成分を使ったアイテムが多いです。寒くて漁師さんの肌が冷えたり乾燥したりした時、海藻をお湯に入れて疲れや冷えを改善し、保湿するスパ療法があって、それを元につくられてる商品もあります」と店長の高橋優子さん。
「それは気になりますねえ。きれいになれそう」という赤松さんに、海藻エキスとスピルリナが入ったシーウィード・バストニックの香りと手触りを試してもらいました。
「オレンジの香りが強いですね。ちょっとトロッとした液体。これは保湿にいいかもしれない」
店内を見て回る赤松さんが、突如興奮したように言葉を発しました。
「このリップ太っ!」
赤松さんが手にしていたのはリップバーム(2,200円)。確かに、日本でよく見る通常のリップクリームよりはかなり大きくて太いものです。
「リップって書いてはいるんですけど。アーモンドオイルなどの天然成分だけが配合されているので、目元の乾燥や指先の保湿などにも使っていただけます。お求めやすい価格なので、保湿に感激して他のアイテムを使ってみたいというリピーターさんもいらっしゃいます」と高橋さん。
「まず、太っ!てなるけどね」と笑う赤松さんに対して、「スティックのりですか?とよく聞かれます(笑)」と店長。「昔のソックタッチや!」と赤松さんが返したところで、この話題はそろそろこのへんで…。
極太のリップバームに続いて赤松さんがお気に召したのは、アロマキャンドルの「TABAC(タバコ)」。タバコやシダーウッドの香りをベースに、ムスク、レモン、ジャスミンが混ざり合った香りです。
「これ、めっちゃいい!ムスク好きなんですよ。あっジャスミンも入ってる。好きなものしか入ってない。このシダーウッドの感じとか。最高ですね。華やかさとビターが混じっているなんて、まさに私ですね(笑)」と興奮気味の赤松さん。
フレグランスは、キャンドルの他にもディフューザーやスプレータイプのものもあります。
「このスプレー、デカっ!(笑)」と赤松さん。北欧の人たちは総じて体も大きいので、このサイズになるのかもしれません。高橋店長は、「ヨーロッパではリネンウォーターは定番のアイテムなんです。アイロン前の衣服に吹きかけたり、布製のソファやカーテンの香り付けにお使い頂けます」
最後に、ゆっくり椅子に座って、ベルガモット/パチョリの香りのハンドクリーム(70ml 3,630円)を試しました。
「肌の中にすごく入っていく感じ。手が美しく見えます」
自然派コスメクルーズの合間に、同じ心斎橋ひとときテラスにある「TUFFE TERRACE EAT(トウッフェ テラス イート)」で、軽い食事をいただきました。
「私、最近食生活を一から改善しようと思って、3日間断食をしたんですね。断食後の初外食は体にいいものを食べたくていろいろ調べて、この店は野菜がいっぱい食べられると知って訪れたんですよ」と赤松さん。
赤松さんは、野菜や果物の効果効能や選び方、正しい調理方法などの知識を身につけ、暮らしに生かす野菜スペシャリストの資格も持っています。さまざまな資格を有する赤松さんですが、それは向上心の表れ?
「勉強は大嫌いなんですよ(笑)。だから逆に、自分に興味があって私でも勉強したくなるものはなんだろう? と考えたんです。それが料理とか食で。まず食事に欠かせない野菜を勉強しようと思って、野菜スペシャリストにチャレンジしました」
断食明けの来店時は、米粉の生パスタランチをいただいたという赤松さん。今日はTUFFE サラダ(1,500円)を注文します。レンコンのアラビアータやレンズ豆とトウモロコシのサラダ、キヌアなど旬の野菜の上に、大山鶏のグリルが乗っています。
「TUFFEサラダ、彩りが豊かですよね。色が多いということは、それだけ品目が多いということ。季節の野菜を食べるのが体に一番よくて、レンコンなど根菜が入っているのでいい。このサラダ、ちゃんと野菜のフレッシュな味がしておいしいですね。やっぱり青々した野菜を食べると体が元気になります」
初めて来店した時にもテラスに座り、とても気に入ったという赤松さん。
「この雰囲気がいいですよね。ナチュラルな感じ。前はまだちょっと暑かったですけど。今日はとても気持ちいい。百貨店の7階にこういう場所があるって、知る人ぞ知るだけど、ここは1回知ったら何度も来ると思うな」
実家が奈良の赤松さんは、昔からミナミでの行動が多く、心斎橋は庭のようなものだそうです。この街の魅力を聞いてみました。
「古き良き商店街と最近のトレンドを掛け合わせた街というのは、心斎橋ならではなんじゃないでしょうか。安いものから高級なものまでいろんな気分を満たしてくれる街ですね」
食事にもよく繰り出すそうで、ブラジル料理店の「バルバッコア」、メキシコ料理の「エル・パンチョ」、餃子の「島之内三よ志」など、好きな店は枚挙にいとまなし。大丸心斎橋店でも「どれだけここにいるんだ(笑)」と自分であきれるぐらい滞在時間が長いようです。
「コスメを見たり、ぶらぶら買い物をしたりしています。新しくなる前も、デートといえば大丸でした。1階のアクセサリーショップで初めてのプレゼントをもらった経験もあるし。靴屋さんが2階にあって、よく行ってましたね。やっぱりいいものはいいなと感じたのは大丸の靴売場で買い始めてからですね」
テラスからは、ビルの合間に沈む夕日も垣間見え、贅沢なひとときを過ごしました。
※2022年1月をもって閉店いたしました。
「今、カンナビジオールに注目していて、それを今日楽しみにして来ました」
食事の後に訪れたのは、やはり心斎橋ひとときテラスにある「BEAUTY LIBRARY(ビューティ ライブラリー)」。さまざまなナチュラル&オーガニックコスメを集めたセレクトショップです。
赤松さんが注目しているカンナビジオール(CBD)とは、日本の法律でも使用が認められている大麻草の茎や種子から抽出される成分のこと。
「眠りが浅いタイプなので、すごく気になってるんですよ」と話す赤松さんを、店長の東谷可七惠さんが、「『ヘンプタッチ』のCBDオイルですね。ありますよ」と速やかにコーナーに案内してくれました。
「ビューティ ライブラリー」には、5%〜30%の濃度のCBDオイルを置いています。眠れない原因をいろいろ探していると悩む赤松さんに、「『ヘンプタッチ』のCBDオイルはベースがココナッツ由来のMCT オイルなので消化吸収がいいんですよ。まずは5%の濃度のCBDオイルから試してみるといいと思いますよ」と、東谷さんは丁寧にアドバイスをしてくれます。
オーガニックと一口に言っても、特に基準があるわけではないので、「ビューティ ライブラリー」では独自の基準を設けて、それに合ったものだけを置いているそうです。店長、基準とはどういうものですか?
「合成の保存料を使ってないとか、シリコンが入ってないとか、いろいろ細かくあります。あと、なるべく環境にも負荷がないようなものをセレクトしています」
次から次へと店長の説明を受けながら、店内をめぐる赤松さん。ふと足が止まったのは、石鹸オフメイクのコーナー。石鹸オフメイクとは、クレンジングが必要なく、石鹸で洗うだけで落とせるコスメです。
「アイブローを探してたんですよ。これは色がナチュラルでかわいい。アイブローって、ぼてっとつくイメージがあるんですけど。ふんわりしてる」
「アネリアナチュラル」のアイブローを試す赤松さんに、「植物由来の保湿成分が入っているのでまつげに優しいんですよね。速乾性があるので、パウダーを塗ったみたいな仕上がりになりますね。ナチュラルメイクだとツヤをメインに仕上げたらいいと思いますよ」と東谷店長。
店長のトークに惚れ惚れしたようにうなずく赤松さんは、「本当に説明がお上手。饒舌だけどしつこくないし、すごくわかりやすい。やっぱり対人販売がいいですよね。悩みをいろいろと相談できるのはうれしい」
頼もしい相談役を大丸心斎橋店で見つけた赤松さん。再来店を誓い、少し買い物もして店を出ました。
※2024年7月をもって閉店いたしました。
自然派コスメめぐりを満喫した赤松さんが最後に訪れたのは、本館8階にある「Needle to Leaf(ニードル・トゥ・リーフ)日本茶のお店」。京都のお茶の老舗・福寿園が、「かんたん・おいしい・うつくしい」をテーマにオープンした新しいスタイルのショップです。
「私、中学生ぐらいから実家を出るまで、夕食後はいつもみんなに緑茶をいれる担当だったんですよ。満遍なく家族みんながおいしく飲めるように、ちょっとづつ分けながらバランスよく入れる。すごくこだわり屋だから、先に急須にお湯を入れといて、茶葉の香りを引き出すということをやっていました。だから自分の中では緑茶って何か思い出深くて、いまだ生活に必要不可欠なんです」と赤松さん。
そんな“日本茶の申し子”赤松さんが、店内を回りながら最初に気になったのが、ひとしずくセット(4,400円)。まるでお茶の滴のような形をした急須と茶杯のセットです。
「これ、すごくよくないですか? ちょうど一杯分のお茶をいれるなんて贅沢! 茶葉も入れて5,000円ぐらいだから、引っ越し祝いとかに贈るのにもすごくいい」
赤松さんは、時間があってゆっくりしたい午前中や、夜に映画を観ながら日本茶を飲むことが多いそうです。
「優雅な時間に一気に連れていってくれるんですよ。そういう意味で、この『旅する日本茶』シリーズは、さらに素敵な時間に連れて行ってくれそう。『透明な海のお茶』や『草原の風のお茶』ってどんなお茶なんだろう?って想像が広がります」
日本茶のパッケージといえば、少し渋めの色合いをイメージしますが、このシリーズはとてもカラフルです。
「ハーブティーみたいですよね。景色などをイメージした名前がついているので、その情景を思い浮かべながら飲んでいただければ」と店長の稲垣文菜さん。
香ばしいテイストが好きだという赤松さんは、今はほうじ茶にはまっていて、家ではアーモンドミルクと合わせてラテにして飲んだりもするそう。
「日本茶と一口に言っても、いろいろあるんですね。やっぱりお店に来てみないとわからないことはありますね。お茶は頂き物が多く、自分で買うことがなかなかなかったので、こうやってゆっくり話しながら香りを嗅いだりして吟味できるのはうれしいですね」。
アロマやコスメにしても日本茶にしても、ネットで探すだけでなく、リアル店舗に来てこそ出合うもの、わかることがあると言う赤松さん。今回、通い慣れた大丸心斎橋店でも、新たな発見があったようです。
1990年生まれ。奈良県出身。11歳の時から舞夢プロに所属し、2004年から関西テレビ「りえむら」のnewnewのメンバーとして本格デビュー。演技のレッスンも重ね、MBS『家族善哉』ではメインキャストで出演。その後もドラマ・映画・舞台など多数出演。現在、FM大阪『赤maru』のメインDJや、読売テレビ『朝生ワイド す・またん!/ZIP!』などに出演中。美姿整検定2級、ナチュラルビューティスタイリスト、野菜スペシャリスト、健康管理能力検定などの資格を持つ。
※ソーシャルディスタンスに配慮しながら、写真撮影時のみ、マスクをはずして取材を行いました。
写真/竹田俊吾 取材・文/蔵 均 WEBデザイン/唯木友裕(Thaichi) 制作・編集/河邊里奈(EDIT LIFE)、松尾仁(EDIT LIFE)
大阪の第一線で活躍する方々と一緒に、生活を豊かにする視点、もの選びのコツに迫ります。館内の注目アイテム、心斎橋のお気に入りスポットをご紹介。心地よい暮らし、大阪のシビックプライドを求めて。
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