2022/2/4~2/18[立春]
立春、初午、
おいなりさん。
昔は一年の始まりとされていた立春。最初の午(うま)の日に稲荷詣をし、
稲荷神のおつかいの狐が好物とするお揚げさんや辛子を使った料理を食べると縁起がいいとされてきました。
今年は2月10日(木)が初午です。
2022/02/04
太陽の運行にもとづく
二十四節気。
一年で昼が最も長い日を夏至、最も短い日を冬至、昼と夜の長さがほぼ同じになる日を春分、秋分とした二至二分(にしにぶん)、そして各々の中間にある立春、立夏、立秋、立冬は四立(しりゅう)といい、これをさらに細かく分けたのが二十四節気です。古代中国に起源をもち、太陽と地球の位置関係にもとづく科学的なものですが、季節や自然と密接にかかわってきた日本らしい知恵や美意識を感じます。その最初の節気が立春です。
季めくり季の味■地階 京の銘店そう菜売場
ほのかに柚子が香る、
凛と美しい、いなり寿司。
お揚げはしっとりと薄く、中には椎茸、きくらげ、胡麻、柚子酢を混ぜた酢飯。三つ葉をきゅっと結んだ姿が美しく、ほのかな柚子の香りにうっとりします。口に運べば、お揚げに含まれただしの風味、酢飯の柔らかな甘みや酸味、具材の食感や香りが見事に調和。それぞれが主張しすぎず、引き立てあい、細部まで完成度の高さを感じます。家庭で作られることも多い素朴なおいなりさんが、料理人の技によって、けっして真似のできない洗練された味わいに。通常は本店にもなく、年間を通して販売しているのは大丸京都店だけという特別な一品です。
〈いづう〉
京いなり寿司(5個)税込1,350円
(一人折詰・8個)2,592円
初午といえば畑菜の辛子和え。
だしのうまみで味わい深く。
だし汁に調味料を加えたものを八方だし、八方地といいます。あらゆる料理、四方八方に活用できることから、そう呼ばれ、京都𠮷兆 嵐山本店では塩八方、醤油八方、みりん八方など、さまざまな八方だしを食材や調理法によって使い分けています。「𠮷兆のだし」は日本料理の命であるだしを家庭料理でも手軽に味わえる、だしパック。コクの深い本枯鰹節とうまみが強い羅臼昆布を使用していて、八方だしもおいしく作れます。写真の調理例はみりん八方(だし汁にみりんと塩を入れて温め、最後に醤油を加えて冷ましたもの)を使った、畑菜の辛子和え。畑菜をさっと塩茹でし、熱いうちにみりん八方につけ、玉味噌(卵黄、砂糖、酒、白味噌を練って裏ごしする)と柑橘系の絞り汁、和辛子で和えるのが京都𠮷兆のレシピです。古くから京都では初午の日に畑菜の辛子和えを食べる習わしがあります。昔ながらのおばんざいも、上質のだしで贅沢な味わいに。
〈京都𠮷兆〉
𠮷兆のだし(だしパック5袋入)税込1,080円
●オンラインショッピングでも販売しています。詳しくはこちら
お揚げでくるりと。
さまざまな具材のハーモニー。
開いたお揚げに豆腐と魚のすり身を広げ、鰻、人参、長芋をくるりと巻いて、八方だしで炊いた信田巻(しのだまき)。だしや具材のうまみがお揚げに染みこんで、あっさりと上品ながらもコクがあり、とろけるような味わいです。油揚げを用いた料理に「しのだ」を付け、しのだうどん、しのだ寿司などと呼ぶことがありますが、信田巻もそのひとつ。平安時代の陰陽師 安倍晴明の母は稲荷の狐の化身だとする伝説があり、その舞台となった信太(しのだ)の森にちなんだ呼び名だそうです。手をかけて丁寧に炊いた、野菜の炊き合わせとともにどうぞ。
〈二傳〉
惣菜など各種
[2種]税込1,080円から
[3種]税込1,620円から
[4種]税込2,160円から
鰻の信田巻と野菜の炊き合わせ(1人前)税込540円相当
※2パック以上での販売のため、単品販売はしておりません。
食材の持ち味を引き出す、
熟練職人の一瞬の技。
淡泊でふっくら、口の中でほどけるような鯛のしそ巻き。鮮やかな色と香りが冴え、サクサク軽い春菊のかき揚げ。優しく柔らかい金時にんじん、京かんざし。じっくりと甘みを引き出した玉ねぎ。油の音や気泡のわずかな変化に五感を研ぎ澄ませ、揚げる温度や時間を見極め、絶妙なタイミングで引き上げる。熟練職人の技によって、食材の持ち味を最大限に際立たせています。
〈天ぷら八坂圓堂〉
天ぷら各種(1個)
玉ねぎ 税込120円
春菊のかき揚げ 税込190円
鯛のしそ巻き 税込200円
京かんざし 税込250円
湯葉やお揚げを
とろりと上品なあんかけに。
京都人は狐にも負けないほどにお揚げさんが好き。京料理は公家の有職料理、寺院の精進料理、茶道の懐石料理を柱に発展しましたが、もとは精進の食材だった湯葉や油揚げは町の人々のおばんざいにも取り入れられ、なくてはならない存在にとなっています。こちらは湯葉と油揚げ、しいたけ煮に上品な味わいのあんをからめた丼です。料亭のだしを生かした、とろりと優しい口当たり。添付のわさび、ぶぶあられを散らしても美味です。
〈下鴨茶寮〉
料亭のあんかけ丼 湯葉(1人前)税込972円
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- ※写真はいずれも盛り付け例です。皿などの容器は商品に含まれません。