2022/10/8～10/22［寒露］
十三夜、
秋を味わう豆名月。
今年は10月8日(土)が十三夜。
中秋の名月 (十五夜) に並ぶ名月として、古くから旧暦9月13日に月見の宴が催されてきました。
豆名月、栗名月とも呼ばれ、豊作を祝って神々に感謝する収穫祭のひとつだと考えられています。
2022/09/30
満ちる前の風情を味わう十三夜。
十五夜のお月見が中国伝来の風習であるのに対し、十三夜は日本で始まった風習です。月の満ち欠けでひと月の長さを決めていた旧暦では、毎月1日が新月で、15日頃が満月になるため、十三夜は満月ではありません。少し欠けた月に風情を感じるのは、日本人ならではの美意識なのでしょうか。例年、晴れることが多いようで「十三夜に曇りなし」という言葉もありますが、澄んだ夜空のもとでお月様が見られるといいですね。
季めくり季の味■地階 京の銘店そう菜売場
色とりどりの豆を散りばめた
豆名月を彩る、かき揚げ。
豆は古くから日本の食生活に欠かせない食材であり、また、豆＝魔滅（まめ）の字を当て、災いや病気などの「魔」を滅ぼす力があると考えられてきました。こちらは縁起のいい五色の豆と玉ねぎのかき揚げです。コクと甘みのある京都産の黒大豆枝豆をはじめ、レッドキドニー、大豆、黒豆、ひよこ豆のそれぞれに豊かな風味や食感があります。秋の収穫を祝う豆名月。ほろ苦さがクセになる銀杏、香り高い舞茸も、今が旬まっさかりです。
〈天ぷら八坂圓堂〉
天ぷら各種（1個）
五色銀杏 税込150円
舞茸 税込172円
五色豆のかき揚げ 税込280円
ふっくら丸々と大きく、
漆黒の艶やかな黒豆。
ピンと皮が張って艶やかで、漆のように濃く深い黒色。口に運べば、ふっくら柔らかく、すっきりと上品な甘みの中に、豆のうまみがしっかりと。煮汁まで澄んで透明感があり、気品をたたえています。厳選した国産の黒大豆を使い、水で戻す、下茹でする、煮る、冷ます...といった、ひとつひとつの手順を丁寧に重ねることで生まれる、シンプルにして美しく味わい深い一品。
〈下鴨茶寮〉
黒豆（120g）税込1,188円
黒豆の素朴な風味を生かした
ごろんと大粒の甘納豆。
国産丹波黒種の大玉黒大豆を贅沢に使って、砂糖とわずかな塩のみで炊いて乾燥させた、京都𠮷兆の「丹波黒 甘納豆」です。ほのかな甘さと黒豆本来の素朴な味わいがあり、大粒で柔らか。舞妓さんの巾着袋をイメージしたパッケージが愛らしく、ちょっとした手みやげにも喜ばれます。そのままパクリとお茶うけにつまんでもおいしいですが、写真2枚目は豆名月にふさわしい黒豆赤飯の調理例です。まずは鍋に洗った小豆と5倍の水を入れて沸かし、沸騰して30秒後に湯を捨てることを3回。続いて小豆が踊らないよう弱火で20分くらい煮て、小豆と茹で汁を分けます（茹で汁は寝かすことで色よくなるので前日に仕込むのがコツ）。炊飯器に洗ったもち米と小豆、茹で汁、酒、塩を入れて炊き、炊きあがりに甘納豆を混ぜれば、できあがり。お茶碗によそったら黒ごまをかけて召し上がってください。赤い小豆と黒い甘納豆の取り合わせが目にも楽しく、ほのかな甘みと歯ごたえがアクセントに。
〈京都𠮷兆〉
丹波黒 甘納豆（巾着、30g×2袋）税込1,080円
●オンラインストアでも販売しています。詳しくはこちら
■地階 和菓子売場
愛らしい色と柔らかい食感。
モダンな洋風の五色豆。
豆政の歴史は1884年、豆の雑穀商として京都 夷川に店を構えたのが始まり。良質の豆と豊かな地下水を使って風味豊かな豆菓子を作り、1887年には「五色砂糖掛豆」（現在の「夷川五色豆」）を考案しました。古代中国の陰陽五行説に由来する五色（白・黒〈紫〉・黄・赤・青〈緑〉）は、魔除けや開運祈願の意味をこめて、寺院の五色幕や能舞台の揚幕、鯉のぼりの吹き流しや七夕の短冊など様々に用いられ、日本文化に深く根ざしています。豆政の五色豆も縁起物として親しまれるようになり、京名物として130年以上に渡って愛され続けてきました。写真のクリーム五色豆は、創業120年の節目に生まれた、新スタイルの五色豆。洋風感覚を取り入れ、柔らかい落花生の生地に、パステルカラーのクリームパウダーをまぶしています。白はミルク、赤はいちご、黄はバナナ、茶はコーヒー、緑は抹茶と異なる風味が楽しめ、あっさりふんわり、優しい甘みとソフトな食感。日本茶にもコーヒーや紅茶にもよく合います。
〈豆政〉
京の町かど クリーム五色豆（70g）税込432円
●オンラインストアでも販売しています。詳しくはこちら
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